心機一転！釣行準備！ スピニングリールのライン巻き替え時のひと工夫

5/21(木) 4:00配信

長年釣りをしていると当たり前のことでも、釣りを始めて間もない人にとっては「目から鱗！」「そうだったのか！」という、ちょっとしたノウハウをお届けするのがこのコーナー。釣果に直接かかわることではないけれど、アナタの釣りが快適になるかもしれない!?　ほんのちょっとの工夫とアイデア。
今回も引き続き釣りの準備編。釣行再開に備え気分も新たに「リールのラインでも巻き替えておこう」という場合に役立つスピニングリール限定の知っているようで知らない？　賢い裏ワザと小ワザ。

スピニングリールの深溝スプールに

ドンピシャの下巻き量を見極める！

たとえば、おニューの細いPEラインをスピニングリールに巻く際、そのスプールの規格どおりの号数と長さのラインを巻く場合は何の問題もないわけだが、使用したいラインよりもオーバーキャパの深い溝のスプールしかない場合は、別のラインを下巻きし、かさ上げしておく必要がある。

下巻きなしで巻いた場合に、スプールエッジと巻き終わったライン面に段差ができてしまうと、キャスト中に放出されるラインがスプールエッジに触れ続けるため抵抗が発生し、リグや仕掛の飛距離が大幅にダウンしてしまうのだ。そのためスプールエッジぎりぎり、めいっぱいラインを巻いておくのが基本だ。

そこで問題になるのが下巻き量。下巻きが少なすぎるとやはり段差ができてしまうし、多すぎると予定量のラインがすべて巻き取れない事態が発生する。オーバーフローがわずかなら切ってしまえばよいのだが、せっかくのニューラインを未使用のまま切るのは、やはりもったいない！

①溝が深いスプールだが、とにかく新しいラインの巻き取り開始！

②ああ、やっぱりラインの長さが足りなかった……。これだけ段差ができてしまうとキャスト時の抵抗が大きい

かつてスピングリールにはエコノマイザーとよばれる樹脂製のかさ上げパーツが付属していたり、最近では下巻きゲージというものが付いていたりするので、まずはそれを利用すればよいのだが、ゲージで計れる下巻き量の目安はメインラインのあらゆる号数、長さに対応していない。

そこで！　どんな号数、どんな長さのラインでもスプールエッジギリギリにできる下巻きの方法がある。ただ、まったく同じサイズ（糸巻き量）の替えスプールがあることが条件だが……。

まずはメインラインを一旦、空スプールにすべて巻き取り、その端に下巻き用のライン（ナイロンでも何でもかまわない）を電車結びなどで接続。そのままスプール一杯になるまで巻いてしまう。もう、お分かりだろう！　リールに別の空スプールに付け替えたら最初に巻いたスプールの下巻き糸から巻き取ってしまう。これで下巻き糸とメインラインの上下が入れ替わるのだ。これはPEに限らずナイロンでも何でも、ルアーフィッシングでもエサ釣りでも、あらゆる釣りで利用できる。

③でも大丈夫！　巻いたラインの端に下巻き用のライン（ナイロンでも何でも。使い古しでもかまわない）を電車結びなどで接続する

④そのまま下巻き糸を巻き取る

⑤スプールエッジまでめいっぱい巻き取ったら……

⑥スプールを取り外す

⑦まったく同じサイズの替えスプールに交換

⑧下巻き糸の端をスプールに結ぶ（当コーナーNo.1参照）

⑨巻き取り開始！

⑩これで完成！　新しいラインがスプールエッジぴったりに収まった

イライラするラインストッパーよりも

ヘアバンド利用が素早く快適

さてラインの入れ替え完了。あとはラインがパラパラ出ないようにラインの端をスプールサイドのラインストッパーに引っ掛ければよいのだが、この作業が意外と面倒。特に釣り場でタックルを片付けるとき、たとえば迎えの渡船が目前に迫っていたりすると、焦ってなかなかラインが引っ掛けられずイライラ……ということが実に多いのだ。

意外と掛けにくいラインストッパー。太いリーダー付きだとなおさら。時間がないときほど焦ってうまくいかない……

そこで便利なのが伸縮性があるヘアバンド。100円均一ショップなどで安価に手に入る女性用の髪留めだ。これならラインを巻き終わったラインをワンタッチで留められる。たったこれだけでラインがパラパラ解けてしまうことがない。近年は実際に利用している人をよく見かけ定番になりつつあるので、ご存じなかった方はぜひ！

またヘアバンドはカラフルなものが多いので、巻いてあるラインの種類や号数ごとに色を替えておけばスプールチョイスが一目瞭然！　これを利用しない手はないだろう。

ヘアバンドならワンタッチ！　色を変えておけば一目でラインの号数や種類が分かる

さあ、準備完了！　待てば海路の日和あり！　真新しいラインで待ちわびたターゲットとのファイトがアナタを待っている！

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