人気の山菜!山菜の種類・特徴・おいしい食べ方マニュアル

かごに盛った山菜の天ぷら
サクサクと香ばしい揚げたての衣の食感とともに、ほろ苦い春の香りが口いっぱいに広がる山菜の天ぷら。

山菜の王様「たらの芽」

収穫時期:3月~4月初旬(山間部は6月頃まで)
「山菜の王様」として大人気。道路脇や林道などひらけた明るい場所を好みます。栽培ものは天然ものより少し早い2月~3月から店頭に並びます。

■おいしい食べ方

天ぷら(葉が少し大きくなった状態が香り高く美味)、和え物(ごま和え、味噌和えなど)、炒め物、肉巻き、パスタ、シチュー、アヒージョなど

■調理のポイント

はかま(根元の固い皮)をはがし、天ぷらなどの揚げ物は洗ってそのまま使い、おひたしや和え物は熱湯でさっと茹でてアク抜きを。沸騰させた2%の塩水(水1Lに対し塩20g)で2~3分茹でて冷水にさらします。

シャキシャキの食感がたまらない「うど」

収穫時期:4月~5月初旬
大きく成長すると食べられない(使いものにならない)ことから「うどの大木」などと言われますが、若芽は香り高くみずみずしく美味。深みのある味わいとほのかな苦味、しっかりとした歯ごたえが魅力です。

かごに盛られた山菜の「うど」

■おいしい食べ方

天ぷら、酢味噌和え・ごま味噌和え(香りと歯触りを楽しみます)、炒め物など。
採れたての薄色のウドは、皮をはがし味噌などをつけて生で食べるのも美味。

■調理のポイント

栽培ものが多く出回り身近な山菜となりましたが、やはり天然ものの“山うど”が断然風味豊か。皮の近くにアクが多いため(切り口の内側の円の部分まで)厚めに皮をむき酢水にさらす下処理を。アクが抜けて美しい白色に仕上がります。

愛される山菜「わらび」

収穫時期:4月~5月
「五月わらびは嫁に食わすな」という諺があるほど長い間日本人に親しまれてきた、全国各地の山に自生する身近な山菜。独特の形と歯ごたえが特徴。地下茎でつくるわらび粉を使ったわらび餅も有名です。

かごに盛られた山菜の「わらび」

■おいしい食べ方

炒め物、ナムル、お浸し、天ぷら、炊き込みご飯、パスタなど。

■調理のポイント

茎がしっかりとしていて産毛が多いものが新鮮。首が上を向いてないものが柔らかくて美味。おいしさの決め手はずばりアク抜き。重曹と熱湯を入れた鍋にわらびを入れて一晩置き、ゆで汁をすて、さらに半日ほど水につければアク抜き完了です。

親しみやすさナンバーワン「こごみ」

収穫時期:4月~10月(赤こごみ)5月~6月(青こごみ)
ワラビやゼンマイと並び人気の高いシダ植物。アクやにおいが少なく下処理の手間いらず。収穫量が少ない赤こごみと異なり、青こごみは全国各地でとれ比較的身近な山菜。翼状の葉を広げた姿が美しく観葉植物としても人気です。

かごに盛られた山菜の「こごみ」

■おいしい食べ方

天ぷら、和え物(ごま和え、酢味噌和え、白和えなど)、お浸し、サラダ、パスタ

■調理のポイント

先端がよく巻かれ茎がしっかりした状態が新鮮。アクが少なく採れたてのものは生食も可。優しい歯ざわりがおいしく、生のまま天ぷらにしたり、軽く茹でて和え物、お浸しにするのもおすすめ。和え物やお浸しは独特のヌメリが美味。

体うるおすビタミン剤「うるい」

収穫時期:4月~6月上旬
春から初夏にかけて楽しめる栄養価の高い山菜。オオバギボウシという植物の若芽で爽やかな辛さとヌメリが特徴。アクや苦みが少なく手軽に調理できるためとても人気です。

かごに盛られた山菜の「うるい」

■おいしい食べ方

サラダ、鍋、浅漬け、炒め物、汁物の具、天ぷら、

■調理のポイント

新鮮なものは茎がふっくら白く葉先が鮮やかな緑色。アクがほとんどなく、生サラダや野菜スティックにして、シャキシャキした歯ごたえを楽しみます。葉柄の薄皮をはがして茹でて天日で干すと「やまかんぴょう」と呼ばれる保存食になります。

心と体に元気をチャージ「行者にんにく」

収穫時期:4月~5月(北海道・近畿以北)
アイヌネギとも呼ばれる北海道の特産品。香りがにんにくと似ており、奥山で厳しい修業に耐える行者がスタミナ食にしたことが名前の由来とか。すずらんのような葉は光沢があり、2枚の葉が出るまでに7~8年、花が咲くまでに10年かかる成長の遅い山菜です。

かごに盛られた「行者にんにく」

■おいしい食べ方

保存食(行者にんにく味噌、行者にんにく醤油漬けなど。ご飯のお供に)、天ぷら、卵とじ、餃子、おひたし、野菜炒め、酢味噌和えなど

■調理のポイント

にんにくに似た強い香りがあり、葉先までピンとのびた状態が新鮮。お浸し、ぬたなどはさっと熱湯に通し冷水に放してアク抜きを。炒めたり薬味に使う場合は生のままで。採れたての行者にんにくの天ぷらも美味。つぼみは生のままおろして香辛料に。

心にしみる、ふるさとの味「ふき」

収穫時期:4月~6月
「ふきのとう」が成長すると「ふき」になります。山菜シーズンには茎が細くて短い「山ふき」が出回ります。一年中店頭にならぶ太く長いふきは野菜として栽培されたもの。すでに平安時代には栽培されていたほど日本人にとって馴染み深い山菜です。

かごに盛られた山菜「山ふき」

■おいしい食べ方

煮物、佃煮、炊き込みごはん、きんぴら、サラダなど

■調理のポイント

香りと苦味、シャキシャキの食感、うまみをいかす煮物が美味。「ふきの青煮」は代表的料理。調理前は葉と根元の硬い部分を取り、まな板に並べ塩をふって転がす“板ずり”を。香り良くするため葉も一緒に茹でてアク抜きします。

レシピ色々、おいしさ色々「ぜんまい」

収穫時期:4月~5月
独特の風味と歯ごたえのある食感が魅力の山菜。「生ぜんまい」の中で天然ものはわずかで、出回るものの多くが栽培もの。惣菜などに使われるぜんまいは「乾燥ぜんまい」を水で戻したものがほとんどです。

束になって盛られた「ぜんまい」

■おいしい食べ方

お浸し、和え物、煮物、ナムル、炒め物、きんぴら、炊き込みご飯など

■調理のポイント

産毛が多く葉が広がっていない10~20㎝くらいの新芽が食べごろ。茎が太くしっかりしたものが美味。綿毛を取り除き、重曹を加えたお湯で緑色に変わるまで茹でてアク抜きを。茹でた後そのまま水に浸して冷蔵庫で保管し、毎日水を替えれば1週間ほどもちます。

春が豊かに香り立つ「せり」

収穫時期:1月~4月
春の七草として馴染み深い早春の山菜。全国各地の山野に群生します。たくさんの新芽が競い合って生える様子から「競(せ)り」という名前がついたとか。シャキシャキした歯ごたえと強い香りが大人気の山菜。

かごに盛られた山菜の「せり」

■おいしい食べ方

鍋料理、和え物、お浸し、汁物、サラダ、薬味など

■調理のポイント

お浸しや和え物は沸騰した2%の塩水でさっと茹で冷水に放しアク抜きを。薬味や鍋料理は洗ってそのまま使い食感を楽しみます。東北地方では昔から“せり鍋”に使われ、秋田では郷土料理“きりたんぽ鍋”に欠かせない食材として親しまれてきました。

  • コメント: 0

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

人気記事

PAGE TOP
%d人のブロガーが「いいね」をつけました。