12月31日 大晦日・除夜の鐘

除夜の鐘

除夜の鐘とは、大晦日(12月31日)の深夜0時をはさんでつく鐘のことを言います(ちょうど日付けが変わり新しい年になる時を鐘をつきながら迎えます)。

人には百八つの煩悩(ぼんのう)があると言われ、その煩悩を祓うために、除夜の鐘をつく回数は108回とされています。煩悩とは、人の心を惑わせたり、悩ませ苦しめたりする心のはたらきのことを言い、仏教における考え方からきています。

煩悩とは何か。

煩悩とは、私たちを煩わせ悩ませるもので、1人に108あると教えられます。
その中でも特に私たちを煩わせ悩ませるものが3つあります。
これを三毒の煩悩といい、以下の3つです。

 
貪欲(とんよく)
瞋恚(しんに)
愚痴(ぐち)
 
昔話に出てくる鬼に赤鬼、青鬼、黒鬼が出てくるのは、それぞれ貪欲、瞋恚、愚痴の色を表しています。
 
貪欲とは欲の心で、なければないで欲しい、あればあったでもっと欲しいと、キリがなく欲しがる心をいいます。
欲の色を青色に例えられるのは、海は深いほど青みを増すことから、欲の深さを表し、欲はキリがなく、どんどん欲深くなることを示しています。また、水ということから、水はどんどん広がっていくように、欲ももっともっとと広がっていく様を表しています。
 
特に人間には強い欲が5つあると教えられます。これを五欲といいます。

食欲 財欲 色欲 名誉欲 睡眠欲

食欲は、食べたい、飲みたいの心。
財欲は、金や物が欲しいという物欲。
色欲は、男女の欲。
名誉欲は、人から褒められたい、悪く言われたくない心。
睡眠欲は、眠たい、楽がしたい心。

いずれも、キリがなく、どこまでいっても満足しない心ですので、手に入れては新たな欲が出てきて煩い悩みます。
 

瞋恚とは、怒りの心で、欲が妨げられた時に起きます。
怒りを赤色に例えられるのは、「怒りの炎」ともいわれるように、怒りの心が起きると体が熱くなり、真っ赤な顔をして怒るからです。
「怒りは無謀に始まり後悔に終わる」
怒りの炎は自分の周りを焼け野原にしてしまいます。
一時の怒りで言ってはいけないことを言って人間関係を壊したり、殴りかかって警察沙汰になったり、物に当たって大事なものを失ってしまいます。
この怒りの心のために私たちは煩い悩んでいます。
 

愚痴とは、ねたみそねみ、恨み、憎しみの心です。
愚痴を黒色に例えられるのは、汚い、醜い心だからです。
怒りの心が起こっても、それを表に出すことができないときに私たちはその相手を恨み、憎みます。
自分よりも勝っている人を見て、心ひそかに、ねたみの心を起こします。とても他人に知られたくない、言えないドス黒い心です。
自分が苦しいと、自分は悪くない、あの人のせいだ、この人のせいだと他人を恨む心も醜い心で、どうしてこんな心が起きるのかと煩い悩みます。
 
 
これらの心で去年も今年も来年も、毎日苦しんでいるのが私たちです。

ありがとうございました(^_-)-☆

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