お魚ことわざ②

秋サバは嫁に食わすな

なぜ「秋サバは嫁に食わすな」なのか
昔から嫁が食べさせてもらえなかったものがある。
二月ガレイ、(鰈)、五月蕨(わらび)、夏ダコ、秋なす、秋サバ(鯖)、秋ガマス(魳)などである。
それぞれ、この季節の物が、もっとも味がよいということからである。


「秋サバは嫁に食わすな」ということわざは、おいしい秋サバを嫁風情に食べさせてなるものかーーー
といった嫁いびりの姑根性を表している。
また一方、まったく正反対の解釈もある。
いくら秋サバがおいしいとはいえ、サバは腐りやすい。
大事な嫁が食あたりしてはいけない、というものだ。
どっちの意味にしても、秋サバが格別おいしことだけは、確かなのだ。
サバにはマサバ(真鯖)とゴマサバ(胡麻鯖)がある。


マサバを平サバ、ゴマサバを丸サバともいう。
ゴマサバには、その名のとおり体にゴマのような黒い点がたくさん付いている。
このことわざのサバは、黒い点のないマサバのことである。
マサバの産卵期は春で、その後体力を取り戻すために、えさを食べまくる。
十分、栄養をとったマサバは、秋になるころには脂肪がのり、おいしくなるというわけである。


秋にサバを食べるなら、マサバを食べなければ損なのである。
また、腐りやすいサバを長持ちさせるために、内臓をとり去り、塩漬けにした「塩サバ」がある。
新鮮な魚が得られない山国になどで、よく食べられていた。
とくに京都地方では、祭りにサバ鮨が好まれ、
賀茂祭、祇園祭、時代祭、葵祭などには欠かせない食べ物となっている。

黄色い星

byチェリー号船頭の雑学 黄色い星

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